地震の実体験から学んだ、すぐにできる『5つの対策』

8月8日に宮崎県沖地震、そして昨日の神奈川県西部被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

地震の後、不安な気持ちが続いていることと思います。皆さまの安全が確保され、一日も早く日常が取り戻せるよう、心からお祈り申し上げます。す。

いつ起きるかわからないからこそ、日頃からの対策が大事

8日の地震を受けて、南海トラフ地震に関する初の臨時情報(巨大地震注意)が発表されました。南海トラフ全域において、地震発生の可能性が平常時よりも高まっていると言われています。地震は、いつ、どこで起こるか予測が難しいものです。

私自身も、今年の1月に実家へ帰省していた際、能登半島地震に見舞われました。お正月の穏やかな雰囲気の中、突然起こった地震にとても驚きました。

実家の地域は震度5強でしたが、「ああ、これで終わりかも知れない」と感じるほどの激しい揺れを体験しました。この経験を通じて、日頃からの備えの大切さを改めて実感しました。日常的な備えが、被害を最小限に抑えることにつながります。

地震発生前に知っておきたい!経験から学んだ5つの対策

1.テレビが壊れた時の頼れる情報源:携帯ラジオの重要性

一番困ったのが地震でテレビが壊れたことです。タイムリーな情報を得ることができなくなってしまいました。まさかテレビが壊れるなんて思ってもみませんでした。こんな時に、いつでも確実に情報が得られる手段として、携帯ラジオがあります。

携帯ラジオは、電気が使えない状況でもバッテリーや手回しで作動し、必要な情報を確保できます。災害時にはインターネットがつながらないことや、スマホのバッテリーが切れてしまうことも考えられます。そのようなときに、携帯ラジオがあれば、緊急情報や避難指示、交通情報などを確実に入手できます。

実家には、熊よけ対策用の携帯ラジオがあるはずだったのですが、とっさのことでどこに置いてあるのかわからなくて、結局使うことができませんでした。日頃からすぐに取り出せる場所に準備しておくことで、万が一の時でも落ち着いて対応できます。

↑地震の揺れで倒れて映らなくなったテレビ

 

2.避難経路の確保が命を守る:日頃の準備がカギ

地震が発生したとき、安全な場所に避難しようとしましたが、避難経路をしっかり考えていなかったため、大変困りました。さらに、玄関先に置かれていたガラス製の置物や花瓶が、地震の揺れで割れて足元に散乱していました。素足で非難すると怪我をするのでとても危険です。

どこから家の外に出るのか、避難経路を確保しておくことが重要です。地震のような緊急時には、冷静に行動するための時間が限られています。避難経路がふさがれていると、命に関わる危険が増します。特に、玄関や廊下などに倒れやすい家具や割れやすい物を置かないようにすることが大切です。

また、避難経路は家族全員で共有し、普段からどのように避難するかを確認しておくことも大切です。実際に避難訓練を行い、避難経路を通る際に障害物がないかチェックしてみることをお勧めします。

家の中を見直して、避難経路が確保されているか確認してみてください。地震が起こったとき、避難経路が命を守るための最初のステップとなります。

↑ 地震の揺れで、置物が割れて散乱した玄関

3.避難時に必須!:防災用の靴を準備しておく

地震が発生した際、玄関にはガラスが散乱していて、避難しようとした時には靴の中にもガラスが入り込んでいました。この状況で、裸足で避難するのはとっても危険です。怪我のリスクが高まります。

靴やスニーカー、スリッパを防災グッズの一部として、玄関や寝室などのすぐに取り出せる場所に保管しておくことをお勧めします。また、靴はガラスや瓦礫から足を守るために、しっかりした底のあるものを選ぶと良いでしょう。

さらに、靴をすぐに履けるようにするため、靴下や手袋も一緒にセットにしておくと安心です。

4.緊急時の備え:スマホの充電と充電器の準備

お正月の地震では、私たちの地域では幸いにも停電や断水はありませんでした。でも他の多くの地域で停電が発生していました。スマホが使えなくなったり、周りが真っ暗で何も見えなくなったりすると、情報を得る手段が限られ、非常に不安を感じるものです。

充電器や懐中電灯を事前に備えておくことが大事です。まず、携帯電話のモバイルバッテリーや予備の充電器を常に手元に置いておくことをおすすめします。スマホはもちろんですが、充電器は定期的に充電しておくことで、非常時にすぐ使える状態にしておきます。

5.緊急時の必需品:懐中電灯、特におすすめは、ヘッドライト

停電で電気が使えない時や、夜間の避難が必要な時に、安全に動くためには懐中電灯が欠かせません。LEDタイプの懐中電灯は、長時間使えるので便利です。さらに、予備の電池も忘れずに準備しておくと安心です。

私がおすすめするのは、ヘッドライトです。地震の後に家の中で散乱した物を片付けたり、避難経路を確保する際、普通の懐中電灯だと片手がふさがってしまいます。

頭に装着できるヘッドライトなら両手を使えるので、安全かつ素早く行動できます。軽量で持ち運びにも便利で、防水タイプのものも多く屋外でも使用できます。充電式や電池式のタイプがありますが、私はいざという時のために、予備のバッテリーや電池も合わせて準備しています。

地震対策の最初の一歩は? 今、できることから始めよう

地震はいつ、どこで起こるかわかりません。私自身、まさか元旦から地震が起きるなんて思いもよりませんでした。自信を経験して痛感したのは、命を守るためにも、事前の準備がとても重要ということです。この記事でご紹介した『5つの対策』は、私自身が実際に経験して感じた必要性に基づいています。

避難用の靴や携帯ラジオ、懐中電灯と今すぐにでも準備できるものばかりです。日頃からこれらの対策をとっておくことで、「いざ!」というときに冷静に対応し、家族や自分自身の身を守ることができます。

大切なのは、まず一歩を踏み出すことです。この記事をきっかけに、ご自身と大切な人たちを守るための準備を、今できることから少しずつ始めて頂けたら幸いです。

 

他にも、能登半島地震を体験して感じた対策があるのですが、また次の機会にお伝えできたらと思います。

 

見谷 貴代

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見谷 貴代

看護師/アイグレー合同会社副代表 アロマセラピストから看護師になり、緩和ケア病棟や高齢者施設で5,000人の患者にタッチングを実践。病院や高齢者施設、製薬会社、企業などで研修や講演を実施。大学でも非常勤講師として活躍している。