タッチケアで広がる地域のつながり

先日、訪問くださった兵庫ヤクルトさんは、地域の健康を支える存在として、毎日の訪問を通じて高齢者や子育て世代などとつながりを築いています。そんなヤクルトさんはコミュニティナースと連携して「共助社会の担い手になる」ことを掲げて新しい取り組みに力を入れています。今回の訪問では、お互いの活動を理解し合いながら、タッチケアが“安心感を与え信頼関係を築くコミュニケーションツール”として活用できることに強い関心を示してくださいました。

地域の“つながり”を支えるヤクルトさんの新しい役割

ヤクルトさんの活動は、「家庭→地域→社会」へと広がる“つながりの輪”の中で重要な役割を果たしています。これこそまさに、共助を生み出すための基礎となるものです。

ヤクルトレディは、地域の中で一人ひとりと顔を合わせ、声をかける中で自然と人と人との関係性を築いています。その活動は、家庭の枠を超えて地域全体のつながりをゆるやかに編みなおしていると言えるでしょう。

タッチケアが“つながり”を深めるカギになる

そんな地域の担い手であるヤクルトさんが、私たちのマシュマロ・タッチやメディカル・タッチに注目してくださったのは、とても嬉しいことでした。「メディカル・タッチを学んでみたい」との声もあり、今後のコラボがとても楽しみになりました。

タッチには、「やさしく触れる」ことで相手の緊張をほどき、安心感や信頼感を育む力があります。マッサージのように身体の疲れを取る技術とはちょっと違って、心に寄り添う技術です。

人と人との関係には段階があります。タッチはその関係性を深めるための“静かですが確かな手段”です。訪問時のちょっとした肩や背中へのタッチが、言葉よりも温かく届くこともあります。

地域での活動の最初の一歩としてのタッチケア

ヤクルトレディ、コミュニティナースの他にもケアマネジャーや訪問介護、訪問看護、民生委員…地域には、見えないところで「誰かを支える人」がたくさんいます。

ヤクルトさんのように、地域の中で人と人をつなぎながらケアを届けている方々にとって、“触れるケア”は新たな可能性の扉。「ただ届ける」だけでなく、「気持ちに寄り添いながら届ける」タッチは、その“支える力”をそっと後押しするスキルです。

孤独・孤立社会が進む今、人と人とのつながりを築くタッチで、私たちも共助社会に貢献していきたいと思います!

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この記事を書いている人

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見谷 貴代

看護師/アイグレー合同会社副代表 アロマセラピストから看護師になり、緩和ケア病棟や高齢者施設で5,000人の患者にタッチングを実践。病院や高齢者施設、製薬会社、企業などで研修や講演を実施。大学でも非常勤講師として活躍している。