先月の日本がん看護学会学術集会でメディカル・タッチを受けてくださった方から
「メディカル・タッチを学んだ後、どのように活動しているのか?」
「看護の中でどのように使えますか?」
「臨床の現場は、忙しくてタッチングをする時間がないのでは?」
という質問を沢山いただきました。
アロマトリートメントやマッサージを実践するためには、ある程度のまとまった時間が必要に なるので、このような質問が多いのも頷けます。
メディカル・タッチの認定を取った看護師の9割は、臨床でメディカル・タッチを活用されて
います。
メディカル・タッチの実践場所
メディカル・タッチの実践場所は様々です。場所を選びません。
緩和ケア、訪問看護、デイサービス、有料、グループホーム、クリニック、病棟、そして健康イベントや認知症カフェなど実に様々な場面でメディカル・タッチは実践されています。
メディカル・タッチは看護に特化したタッチング技術です。不安・緊張・抑うつなど、患者さまの痛みや辛さをやわらげ、安らぎをもたらします。
メディカル・タッチは、心地よいと感じる「触れ方」があります
触れることが私たちの心身にいい影響をもたらすことは、科学的にも解明されてきています。
触れることで、オキシトシンなどの幸せホルモンが分泌されたり、自律神経を整えてリラックスをもたらすことをご存じの方も多いと思います。
触れることが良いと言っても、実はむやみやたらに触れれば良いというものではありません。
私たちの肌の上には、温かさや冷たさ、痛みや気持ちよさを感じるセンサーがあります。
センサーが肌に触れたものが冷たいとか、痛いとかを脳に伝えています。
たくさんあるセンサーの中で、心地よさを脳に伝える専用のセンサーがあります。
メディカル・タッチには、そのセンサーが働く触れ方「タッチングの5原則」があります。
メディカル・タッチ認定講座は、患者さまに看護で触れる時に心地よいと感じる触れ方
「タッチングの5原則」が できるようになる講座です。
看護の現場に特化したメディカル・タッチ
患者さまにタッチングをしたいけど忙しくて時間がない、という声をよく聞きます。
メディカル・タッチは、「触れ方」なので、バイタルサインを測る時や、看護のケアで患者さまに触れる時にも使って頂けます。
また、時間をかけて患者さんにタッチングで関わりたい方には、腕や脚へのタッチングも学べます。
臨床では、拘縮や麻痺があったり、座位が取れない、言葉で意思疎通が図れない患者さまもいらっしゃいます。
どのような状態であれ、触れることで苦痛をやわらげ、安らぎをもたらす必要がある患者さまに実践できるのがメディカル・タッチです。
患者さまに何かできることがないか?と思った時にメディカル・タッチ
メディカル・タッチには特別な道具は必要ありません。手さえあれば、実践できる技術です。
「患者さまに何かできることがないか?」「少しでも楽になる方法はないか?」と思った時にぜひ、実践して頂けたらと思います。